ニチレイ 製品カタログ
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免疫組織化学染色試薬ヒストファインMM特異性及び抗原分布:ヒトケラチン/サイトケラチン19タンパク質と特異的に反応する。ケラチンは上皮細胞において中間径フィラメント(IF)を形成するタンパク質で、分子量(MW)によって低分子と高分子に、等電点(pI)によってタイプⅠ(酸性)とタイプⅡ(塩基性〜中性)に分類される。ケラチン19はタイプⅠ(酸性)に属する低分子ケラチンで、分子量はケラチンでは最小のMW: 約40kDaである。正常では、消化管、胆管、呼吸器、尿路系、唾液腺など幅広い組織分布を示し、組織中のほとんどの単層上皮、多列上皮、移行上皮、重層上皮で細胞質に発現がみられるが、重層扁平上皮においては、食道などの非角化重層扁平上皮では特に基底細胞に強く発現がみられ、皮膚の角化重層扁平上皮細胞では発現がみられない。また、肝細胞、膵腺房細胞などでは発現がみられない。腫瘍では、膵臓、大腸、食道、胃などの腺癌のほか、乳がん、尿路上皮がん、胆管癌、甲状腺癌の一部などでも発現がみられる。胆管上皮細胞マーカーとして使用されるケラチン19は、胆管癌と肝細胞癌を判別するのに有用であると報告されている。また肝細胞癌ではほとんど発現がみられないが、発現がみられる場合は肝細胞癌の予後予測に役立つと報告されている。備考:組織・細胞中のヒトケラチン/サイトケラチン19タンパク質の染色。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン 抗原賦活化液pH9(コード:415201またはコード:415211→P90)を用いた温浴による抗原賦活化処理によって、良好な染色結果が得られる。品名 / 略称等乳腺(正常):乳腺の腺上皮の細胞質に陽性反応を示す。プロテアーゼ処理(+)価格は最新の「製品コード・価格一覧表」をご覧ください。   本試薬はパラフィン包埋切片用です。M:マウス  R:ウサギMW:マイクロウェーブ   AC:オートクレーブ    T:トリプシン     Pro:プロテアーゼ胆管癌:腫瘍細胞の細胞質に陽性反応がみられる。  pH9 温浴処理(+) 甲状腺乳頭癌:腫瘍細胞の細胞質に陽性反応がみられる。  pH9 温浴処理(+) OV-TL 12/30IgG1κ418461A53-B/A2.26IgG2a κ動物種 クローンアイソタイプコード413481参照→P44-45希釈済抗体6mL希釈済抗体6mL包装 2−8℃2−8℃貯法処理方法Pro温浴研究用としてのみ使用すること抗ケラチン/サイトケラチン7モノクローナル抗体(OV-TL 12/30)Anti-Keratin/Cytokeratin 7Monoclonal Antibody (OV-TL 12/30)特異性及び抗原分布:ヒト組織中のタイプⅡ(塩基性)に属するヒトケラチン7(分子量54kDa)と特異的に反応する。ケラチンは分子量(MW)、等電点(pI)により、タイプⅠ(酸性)、Ⅱ(塩基性)に分類される。正常では、肺、乳腺の腺上皮、移行上皮や胆管の上皮細胞など多くの腺上皮細胞を含む上皮細胞に反応がみられるが大腸や前立腺の上皮、重層扁平上皮、肝細胞、他のサイトケラチンでは反応がみられない。腫瘍では、肺の腺癌、移行上皮癌、卵巣癌や乳腺腫瘍などの多くの良性、悪性病変において発現がみられるが、胃、小腸、大腸などの消化器系の癌、前立腺癌、扁平上皮癌では反応がみられない。備考:組織、細胞中のヒトケラチン/サイトケラチンの染色。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン プロテアーゼ溶液で処理することで、良好な染色結果が得られる。抗ケラチン/サイトケラチン19モノクローナル抗体(A53-B/A2.26)Anti-Keratin/Cytokeratin 19Monoclonal Antibody (A53-B/A2.26)139

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