ニチレイ 製品カタログ
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免疫組織化学染色試薬ヒストファインMM特異性および抗原分布:組織中の甲状腺転写因子-1(Thyroid Transcription Factor-1,TTF-1)(38kDa)と特異的に反応する。TTF-1は、甲状腺、肺、脳に特異的に発現している転写因子であり、ホメオドメイン転写因子ファミリーに属している。ラットやマウスの相当するタンパク質と98%の相同性がある。タンパク質の酸化状態やリン酸化状態を調節する役割として機能し、甲状腺や肺の正常な発達に必要不可欠であるとされている。正常では、肺の上皮や甲状腺濾胞上皮の核に反応がみられる。腫瘍では肺腺癌、肺小細胞癌、甲状腺濾胞上皮由来の腫瘍(乳頭癌、濾胞癌等)に反応がみられる。中皮腫には反応がみられないことから、原発性の肺腺癌と悪性中皮腫を判別するのに有用なマーカーのひとつである。備考:組織、細胞中のTTF-1の染色。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン 抗原賦活化液pH9(コード:415201またはコード:415211→P90)を用いたオートクレーブによる抗原賦活化処理によって、良好な染色結果が得られる。参照→P42-43特異性および抗原分布:ヒトウロプラキンⅡ(UroplakinⅡ)と特異的に反応する。ウロプラキンⅡは分子量約15kDaの膜糖タンパク質で、ウロプラキンⅠa、Ⅰb、Ⅲとともに尿路系上皮の被蓋細胞であるアンブレラ細胞の形成に関与し、尿路上皮のバリアー機能を高めている。膀胱癌組織や膀胱癌患者の末梢血で、ウロプラキンⅡのmRNAの発現が上昇することが報告されている。正常ではヒト腎盂、尿管、尿道、膀胱などの尿路系上皮の細胞膜と細胞質に強い染色がみられる。腫瘍では尿路上皮癌の細胞膜と細胞質に反応がみられる。前立腺癌や腎細胞癌を含むその他の腫瘍とは反応がみられないため、原発不明の下腹部腫瘍の検索において尿路系のマーカーとして非常に有用である。備考:組織、細胞中のヒトウロプラキンⅡの染色。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン 抗原賦活化液pH9(コード:415201またはコード:415211→P90)を用いたオートクレーブによる抗原賦活化処理によって、良好な染色結果が得られる。品名 / 略称等肺乳頭型腺癌:腫瘍細胞の核に一致して陽性反応を示す。 pH9 AC処理(+)動物種 クローン名抗体のクラス/サブクラス正常尿管:アンブレラ細胞と表層の尿路上皮細胞の細胞膜と細胞質に陽性反応を示す。pH9 AC処理(+)尿路上皮癌(粘膜固有層内に浸潤する尿路上皮癌):腫瘍細胞の細胞膜と細胞質に一致して強い陽性反応がみられる。本症例では腫瘍細胞がアンブレラ細胞に近い免疫細胞形質を有していること(分化)が示唆される。pH9 AC処理(+)コード希釈済抗体6mL希釈済抗体6mL参照→P42-43包装 2−8℃2−8℃貯法処理処理方法方法ACAC413841SPT24IgG1κ418121BC21IgG1κ研究用としてのみ使用すること156抗TTF-1モノクローナル抗体(SPT24)Anti-Thyroid Transcription Factor-1 (TTF-1)Monoclonal Antibody (SPT24)抗ウロプラキンⅡモノクローナル抗体Anti-Uroplakin ⅡMonoclonal Antibody

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