MBC34IgG1免疫組織化学染色試薬ヒストファイン特異性および抗原分布:ヒトSOX10(Sry-related HMG-Box gene 10)タンパクと特異的に反応する。SOX10は、神経堤および末梢神経系やメラニン色素産生細胞の発達に重要な役割を持つ転写因子である。正常では、メラニン色素産生細胞、シュワン細胞、オリゴデンドログリア細胞(乏突起膠細胞)、気管支腺・唾液腺・乳腺の筋上皮細胞などの核に反応がみられる。腫瘍では、悪性黒色腫や末梢神経鞘腫瘍・神経膠腫・唾液腺腫瘍・乳癌の一部などにおいて反応がみられる。特に悪性黒色腫、末梢神経鞘腫瘍に、感度・特異性が高く、これらの腫瘍の判定に有用である。注)SOX10が発現している細胞では、核の他に細胞質に弱い染色がみられる場合がある。備考:組織・細胞中のSOX10の染色。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン 抗原賦活化液pH9(コード:415201またはコード:415211→P90)を用いたオートクレーブによる抗原賦活化処理によって、良好な染色結果が得られる。特異性および抗原分布:ヒトソマトスタチンレセプター タイプ2a(Somatostatin receptor type 2a; SSTR2a)と特異的に反応する。ヒトソマトスタチンレセプター(SSTR)はほとんどの神経内分泌細胞に存在し、SSTR1、2a、3、4、5のサブタイプが存在する。 SSTR2aは、ソマトスタチン14やソマトスタチン28と結合する7回膜貫通型のGタンパク共役型レセプターの1つであり、神経伝達や内分泌の制御,細胞増殖の阻害などに関与している。正常では神経内分泌細胞に反応がみられる。腫瘍では、多くの神経内分泌腫瘍※に反応がみられる。高分化型では陽性率が79%であるが、低分化型では44%であり、分化度によって異なる。 ガストリオーマ100%(33/33)、インスリノーマ58%(21/36)、カルチノイド86%(30/35)の陽性率を示すとの報告がある。また、乳癌やリンパ腫でも反応がみられることがある。Neuroendocrine tumors(NET)の検査として、シンチグラフィーがあるが、その結果とSSTR2aの細胞膜への染色との間には、高い相関性が認められる。※:神経内分泌細胞に由来する腫瘍の総称。2010年にWHO分類にて、低〜中悪性度の高分化型の腫瘍は、神経内分泌腫瘍(NET:Neuroendocrine tumor)、悪性度の高い低分化型の腫瘍を神経内分泌癌(NEC:Neuroendocrine carcinoma)と大きく分類されている。NETは、さらにG1(Grade1)とG2(Grade2)の2つに分類されている。備考:組織、細胞中のヒトSSTR2の染色。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン 抗原賦活化液pH9(コード:415201またはコード:415211→P90)を用いたオートクレーブによる抗原賦活化処理によって、良好な染色結果が得られる。品名 / 略称等神経内分泌腫瘍:腫瘍細胞に一致して細胞膜および細胞質に陽性反応がみられる。特に細胞膜に強く反応がみられる。 pH9 AC処理(+)参照→P42-43動物種 クローン名抗体のクラス/サブクラス悪性黒色腫:腫瘍細胞の核に強い陽性反応(赤色)が、腫瘍細胞の細胞質に弱い陽性反応(赤色)がみられる。※切片上のメラニン色素(茶色)とファーストレッド発色(赤色)との区別がつき、腫瘍細胞の判定が容易。pH9 AC処理(+)悪性黒色腫:腫瘍細胞の核に強い陽性反応(茶色)が、腫瘍細胞の細胞質に弱い陽性反応(茶色)がみられる。※切片上にメラニン色素は認めなかったためDAB発色(茶色)にて腫瘍細胞を判定。pH9 AC処理(+)ウサギIgGR参照→P42-43希釈済抗体6mL希釈済抗体6mL包装 2−8℃2−8℃貯法処理処理方法方法ACAC418141EP149コード418241研究用としてのみ使用すること154抗SOX10モノクローナル抗体(BC34)Anti-SOX10(Sry-related HMG-Box gene 10) Monoclonal Antibody (BC34)抗SSTR2ウサギモノクローナル抗体Anti-Somatostatin receptor type 2 (SSTR2) rabbitMonoclonal Antibody
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