免疫組織化学染色試薬ヒストファインRM特異性および抗原分布:ヒトERG(Ets-related gene; ETS関連遺伝子)タンパクと特異的に反応する。ERGは、DNA 結合転写因子で、41kDaの核タンパクである。細胞の発生、分化、増殖、アポトーシス、組織の再構築などにおいて重要な役割を果たすETS(erythroblast transformation-specific)転写因子ファミリーのメンバーである。ERGを含むいくつかのETS転写因子ファミリー遺伝子の転座は、腫瘍の発生と進行に関連していることが報告されている。正常組織では、多くの組織の血管内皮細胞やリンパ球、骨髄前駆細胞などの核に反応がみられるが腺上皮には反応はみられない。腫瘍組織では、前立腺癌(欧米では全体の50%程度、日本では全体の16-28%程度)、高度異型前立腺上皮内腫瘍(high grade prostatic intraepithelial neoplasia; HGPIN)(10-20%)等の腫瘍細胞の核に反応がみられる。また、多種の血管腫瘍等の腫瘍細胞の核にもみられる。良性前立腺過形成(benign prostatic hyperplasia; BPH)や増殖性炎症性萎縮(proliferative inflammatory atrophy; PIA)では反応はみられない。前立腺癌においてTMPRSS2−ERG遺伝子融合が確認されている場合、より悪性度の高い前立腺癌に関連しているとの報告がある。備考:組織、細胞中のヒトERGの染色。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン 抗原賦活化液pH9(コード:415201またはコード:415211→P90)を用いたオートクレーブによる抗原賦活化処理によって、良好な染色結果が得られる。品名 / 略称等舌:血管内皮細胞の細胞質に陽性反応が見られる。 プロテアーゼ処理(+)参照→P42-43動物種 クローン名抗体のクラス/サブクラス前立腺癌:腫瘍細胞の核に一致して陽性反応がみられる。pH9 AC処理(+)ウサギIgGコード希釈済抗体6mL希釈済抗体6mL包装 2−8℃2−8℃貯法処理処理方法方法ACPro418111EP111412191F8/86IgG1κ研究用としてのみ使用すること128抗ERGウサギモノクローナル抗体Anti-Ets-related gene(ERG) rabbitMonoclonal Antibody 抗第Ⅷ因子関連抗原モノクローナル抗体Anti-Factor Ⅷ Related Antigen(ⅧR:Ag)Monoclonal Antibody 特異性および抗原分布:ヒト第Ⅷ因子関連抗原(ⅧR:Ag)と特異的に反応する。ⅧR:Agはヒト血漿に存在する糖タンパク質である。ヒト内皮細胞、巨核球および血小板にも反応する。血管内の血漿、出血部位、血管損傷および血漿の漏出がある部位は染色陽性となる。したがって、このような非特異的な染色を特異的なⅧR:Agの染色と区別する必要がある。備考:組織、細胞中のヒトⅧR:Agの染色。ⅧR:Agの免疫組織化学的検出は良性または悪性の腫瘍性病変が内皮由来であることを確認するために有用である。パラフィン包埋切片の場合、染色前にヒストファイン プロテアーゼ溶液で処理することで、良好な染色結果が得られる。抗第Ⅷ因子関連抗原ポリクローナル抗体Anti-Factor Ⅷ Related Antigen(ⅧR:Ag)Polyclonal Antibody体外診断用医薬品 P96を参照
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